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今なぜ、ファミリービジネスが注目されるのか

FBAA理事 馬場研二

経済成長の停滞と大企業の雇用縮小

今現在の日本を概観してみますと、団塊世代の経営者は、高度経済成長を背景に、事業規模拡大をしてきたので、停滞期のビジネスには慣れていない。

団塊ジュニアは、大学を出て就職したときには、高度成長もバブル経済も終わっていて、停滞の中でもがいてきている。

大企業はITの普及もあって、ホワイトカラー特に中間管理職は不要になって、創造性の高い即戦力人材のみを採用するようになっている。

物つくり系の企業はアジアに生産拠点を移して、日本国内の工場を閉めなければやっていけなくなってきた。

主要な大都市以外の地方では、高齢化が進んで、商店街など後継者がいないままにシャッター通りになっていっている。

地域経済の担い手

こういう時代にあって、将来の雇用の受け皿として、家業を見直す必要が出てきているからではないでしょうか。

ご存じの通り、地域に根差した産業は、ファミリービジネスの形で支えられています。

もちろん、親の世代がやっていた、そのままの形で事業を継いでも、顧客がついてきてくれない事業は多いのかもしれません。

それでも、時代のニーズに合わせつつ、顧客の満足を得る方策を苦心して、事業を発展させている後継ぎもいます。

就職活動で就職先企業を見つけられず、フリーターになって定職を持たない若者が増える中で、雇用の受け皿となる地域密着の企業が自信を持ってビジネスを展開していけないものでしょうか。

就職活動では一部のブランド企業に応募が殺到しています。 大企業にだけ、ビジネスのチャンスがある訳ではないにもかかわらず。

もちろん恵まれた環境で仕事ができ、報酬もそれなりに良いからそちらに目が行ってしまうのでしょうが。

一方で中小企業にも多くのチャンスがり、働き甲斐があるはずです。

ファミリービジネスのオーナー経営者が、自分たちの強みと脆さを自覚して、積極的に経営にチャレンジして行くより、日本の経済の活路はないのではないかと私は考えています。

ファミリービジネスと起業家精神

かつてのベンチャービジネスのブームも下火になってしまっていますが、老舗の会社ほど、時代のニーズをくみ取って、自己変革を怠らないものであります。

今の流行りの分野で起業にチャレンジするのもよいですが、老舗企業が持っている本質的な強みを、未来に向かって創造的に組み立てなおす作業もエキサイティングで取り組み甲斐があるはずです。

ファミリービジネスは、ベンチャービジネスと同じ創造性のある起業家精神を持っていなければ、永続的に発展できないものです。

次の世代の事業承継者には、この点を良く理解してもらって、残すべきものと変えるべきものを峻別して経営に取り組んでいってもらいたいものです。

我々の協会の役割は、それをサポートしていくことだと考えています。協会の発足にあたり、会員の皆様からのご支援をお願い申し上げます。

Author Profile

日本ファミリービジネスアドバイザー協会 理事 九州アジア経営研究所 所長 日本MITベンチャーフォーラム 理事 サイバー大学 IT総合学部 教授 経営コンサルタントとして、60年90年と続く老舗企業の後継経営者の方々と、全く新しいビジネスにチャレンジするベンチャー経営者の方々の支援を行っている。
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